保育士をしている時、自分自身も子どものお迎えの時間が迫っていたりしたものだから、早く迎えに来てくれたらいいのに、何で仕事終わってすぐ来れないの?と責めたくなる気持ちもありました。
子どもにとって、親と一緒に居られることが一番だとも思っていたから、それができない保護者のことを怠けているとも感じていました。
けれど、2人目の子どもができて、仕事との両立の中で病気で入院になってしまい強制的に1ヶ月子どもと離れることになってしまった時。
子どものことを大切に思うならば、親である自分自身のことも大事にして健康でいることが大切だと感じました。
入院になるほどなんだから相当悪かったんだろうと思いますよね?
もちろん体調が悪いとは感じていたけれど、これくらいの疲れは誰にでもあるものだと、足のむくみや下痢、声がれなどあっても妊娠の時のトラブルと比べたら我慢できるものだと思い込んでいました。
仕事が休みの日は当然休ませて自宅保育をして、保育所のように保育を提供しなければと思っていました。自分の楽しみや病院なんて後回しです。
医師に入院を指示された時、自分自身のことなのに入院が必要なほど体が病んでいるとは自覚できていなかったんです。
その人にとっての限界って、周りの人にはもちろん、もしかしたら自分自身でもわからないものなのかもしれませんね。
だから、保育士さんが「休みの日まで子どもを預けるなんて」と正論で話す時。
その言葉に遠慮してしまい、必要があっても預けられずに無理をして体を壊し入院する保護者がいることも少し想像してもらえると嬉しいなと思うのです。
保護者にも子どもが居ない休みの時間は必要。
もちろん余裕があるなら自宅保育が良いと思うけれど、元気そうでも何か抱えているものがあるかもしれない、それぞれの人の限界なんて他人からは分からないと思って、そっと受け入れてもらえると良いなと願うのです。
保護者では無いけれど…以前ちょっと元気ないなとは思ってたけど、翌週に自殺した人がいました。なんで自分は気づけなかったんだろう…そう思ってももうやり直すことはできません。
心身ともに健康でただ遊びたくて預ける人もいるかもしれない、お子さんのために保育者である私が保護者に注意しなければと感じてしまうのかもしれない・・・。
けれど、保護者が笑顔で健康で居られることも子どもにとってのメリットでもあると思うのです。
年末年始ずっと休みなのに預けるのはモヤモヤもすると思うけれど、仕事が休みの日は必ず子どもが家にいたら休みの日は無いに等しいし、保護者はいつ休むの?
保護者にだって月に1回くらい子どもと離れられる休みの日があったらいいなと思うのです。
子どもにも保護者にも休息は必要なんですよね。
なぜ保護者は滅私奉公することが前提なんだろう?
保護者を責めるのではなく、保護者が子どもと過ごしたくなるにはどうしたらいいかを考え、保育所の中でも少しでも家庭的にリラックスできる環境を用意出来たら良いですよね。
子育てしてると健康で文化的な最低限の生活さえ保証されてないと感じることがありました。特に乳児期は寝る時間も確保できません。
保育士は、子どもの代弁者になりえるけれど、保護者を断罪するために存在するのではない…。子どものためにを御旗に保護者を追い詰めても、子どもにとっての本当の幸せにはならない。
子どもも保護者も幸せでいられるにはどうしたらいいか。
保育士は、両者それぞれの幸せを願い、バランスをとって支援していけたらいいですね。
また、保育士自身も仕事で疲弊し、保護者のリフレッシュ休暇までは受け止められないと感じていることもあるかもしれません。
保育士の給与や待遇、休みや休憩時間も正当に仕事が評価されて保証して欲しいと切に願います。